第2話 儲かってるイジリ


名前 | 西 秀進 にし ひでゆき |
出身地 | 和歌山県 |
生年月日 | 1978年2月23日 |
主な担当番組 | – はやドキ! – ノンストップ! – musicるTV – バラいろダンディ – 緊急捜査トラブルSOS など |
・番組制作会社を3年でやめて、作家を目指した
・制作会社時代に知り合ったPやDに連絡して無償のアピールから。
・リサーチで入ってた番組が打ち切りになり、同じ枠で同じチームで
次の新番組をすることになった際、放送作家として迎え入れてくれた。
1番といえば、はじめてエンドロールに構成でクレジットされたとき。
深田 西さんは元々制作会社でADをやられていたんですね?形は違いますがAD経験があることはぼくと一緒ですね。
西 そうですね。ぼくは京都の同志社大学に通っていたんですけど、大学時代からテレビの仕事に興味があって、インターンで東京の制作会社でバイトをはじめたのが業界に入ったきっかけです。
深田 京都から東京まで通ってたんですか?
西 いえ、大森にある家賃1万円台の風呂無しのボロアパートを借りてました。といってもほとんど帰宅することはなく、会社の床にダンボール敷いて寝てましたけどね(笑)
深田 3年で辞めたってことはまだADの段階ですか?
西 基本ADですがロケDくらいまではやらせてもらってました。制作会社時代に担当していたのはTBSの「王様のブランチ」、日テレの「あの人は今!?」、「壮絶バトル!花の芸能界」とか。ただ当時、会議で放送作家の方を見てると楽しそうに見えて、自分もなりたくなってしまったんです。
深田 ぼくもAD経験ありますけど、AD目線だと作家って楽しそうに見えますよね(笑)制作会社時代に見ていた放送作家はどんな方々ですか?
西 有名な方だと、倉本美津留さん、福田雄一さん、宮藤官九郎さんなど、会議でご一緒したことあります。
深田 すごいメンツですね。
西 倉本美津留さんなんて言い方失礼ですけど、あんなキレイとは言えない風貌で、ババババ!って面白いこと言って、企画通して、会議で笑いとって帰っていくのを見てると楽しそうに見えたんですよ。第一印象は「何者やこのおっさん」って(笑)
深田 制作会社を辞めて、リサーチを経てから、新番組の立ち上げで放送作家として仕事をはじめたと書かれてますが、これは何の番組ですか?
西 日テレの「天才!志村どうぶつ園」です。
深田 おお~。一発目で「志村どうぶつ園」って凄いですね!初めてエンドロールで名前が流れて嬉しかったっていうのが「志村どうぶつ園」なんですか?
西 そうです。その時が25歳くらいですから。作家デビューがゴールデンなんて奇跡でしたね。ありがたいことに。
深田 じゃあ、そこからはすぐに放送作家として食えるようになったんですか?
西 まさか!確かに1本、名刺代わりの番組をしていると、他にも番組はいろいろとお声がけしてもらえたものの、しばらくして「志村~」は外されてしまいました。
深田 あ、そうなんですね。
西 総合演出に呼び出されて言われた言葉は今もよく覚えています。「視聴率で苦戦している中、西くんは勉強になってる」と。実際その通りで、チーフ作家さんがプレビュー時に提案した構成の仕方とか一生懸命ノートにまとめてたりしていました。作家は本来、もっとディレクターの力にならなきゃいけない立場なのに、当時はまだその認識が甘かった。弟子入りから作家になるパターンだと、先輩から学ぶ(盗む)勉強期間があったかもしれないけど、ぼくは中身が伴わないままADから転向したので、厳しいプロの洗礼という感じでしたね。
深田 なるほど。あと、名刺にも書いてあって気になってたんですけど、「業界人シェアハウス」を運営されてるんですね?
西 はい、その後は収入も減ったので、しばらく安いシェアハウスに住んでいたんですが、どうせなら面白いシェアハウスを自分で作っちゃおうと思って。それを始めたのが2006年なんで13年ぐらいずっとやってます。
深田 業界人に限定した理由はあるんですか?
西 当時は今ほどコンプライアンスもうるさくなくて、周りには家に帰れないADさんがゴロゴロいましたから、これは需要があるなと(笑)
深田 そうなんですね(笑)場所はどこでやられてるんですか?
西 赤坂です。だからTBS界隈のADさんが一番多いかな?あとは若手放送作家もいますし、最近だとYouTube作家の方もいます。「ありえへん世界」とか「男子ごはん」とかやってる放送作家の辻井宏仁くんも一時期、住んでましたよ。うちのシェアハウスを巣立っていった人同士で一緒に番組したりもしていて、そういうのを見ると嬉しいですね。辻井くんはこないだ自分で通した企画の番組に僕を呼んでくれましたよ。
深田 へ~、それはいいですね!ちなみにこれまでそのシェアハウスに住んでた人で変わった人っていました?
西 アイドルの方が住んでいたこともありましたし、セクシー女優の方もいました。
深田 なんでセクシー女優が?
西 地方在住の人で、東京で撮影があるときだけ、うちに住んでましたね。「稼いでそうなのになんで?」と聞いたら、「面白そうな部屋だから」と。住民みんなザワついて、汚い部屋がめちゃめちゃキレイになりましたね。普段は小汚い格好のADなのに急にオシャレになって(笑)
深田 まあ、そういうもんですよね(笑)
西 あとは変わったことというか、最近、「KAT-TUNの世界一タメになる旅!+」という番組がうちのシェアハウスにロケ来てくれましたよ。
深田 へ~、KAT-TUNが。マッコイさんがやられてるやつですよね?
西 そうですそうです。でも放送作家名鑑でこの話関係ないですよね(笑)
深田 いや、面白い話なんで大丈夫ですよ(笑)
名前 | じんぼぼんじ |
出身地 | 東京都 |
生年月日 | 1985年8月27日 |
主な担当番組 | 作家として – TOKYOFM Timeline ナレーターとして – THE MANZAI – ENGEIグランドスラム – MATSUぼっち – 新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION |
ラジオDJ事務所に所属していたときに、英語とITに詳しいという理由で、TOKYO FMのTimelineという番組でウェブスタッフ兼作家になったのが
キッカケです。
その後、ウェブ業界で企画屋をやっていたんですが、たまたま同僚だったアイクぬわらという芸人のネタを一緒に考えたり、番組アンケートを書いたりしているうちにライブの作家として加わって、その関係で様々なイベントに作家として呼ばれはじめて現在に至ります。
(なので厳密には放送作家ではありません)
深田 じんぼさんは仕事も色々なことをやられていて経歴もやや複雑なので整理してお聞きしていっていいですか?
そもそもナレーターをやり始めたきっかけは?
じんぼ 父親がCMを手掛ける音楽のプロデューサーだったんですけど、高校生の頃から父の仕事の手伝いでたまにナレーションをやっていたんですよ。
深田 へぇ~。文字だと分からないですけど、普段のしゃべり声から低音のいい声なんでお父さんがナレーションをやらせたっていうのは凄く納得です。
じんぼ ありがとうございます(笑)あとは英語が話せたというのが大きかったんですけど、その後も色々な縁で声のお仕事をいただいてきた感じです。なので、いつからナレーターを始めたっていう認識が明確にはないんですよね(笑)
深田 プロとしてのナレーションの一発目の仕事が何かって憶えてます?
じんぼ テレビの仕事はロンブーの淳さんがMCをされたフジテレビの特番の「YOU vs 7」っていう番組ですね。それが26歳くらいの時だと思います。
深田 それは誰経由でもらったお仕事ですか?
じんぼ フジテレビでディレクターをやっている加藤タケルが学生時代からの友達で、その番組はタケル経由ですね。
深田 あ~、そうなんですか。タケルさんはぼくも「新しい波24」でご一緒してました。ちなみにお父さんが手掛けたCMはどんなのがあるんですか?
じんぼ 有名なのだとDHCの「0120333の906~♪」ってやつとか
深田 おお!有名なやつですね!
じんぼ あとは「明治ブルガリアヨーグルト♪」とか。
深田 おお~!それも有名!ちなみにじんぼさんは発声とかは誰かに習ったんですか?
じんぼ ナレーターだった母親の同期に中村啓子さんという方がいて、4年ほどその方に習いに行ってました。NTTの時報とか留守番電話サービスセンターの声をやられている大御所の方なんですけど。
深田 それはきっとその世界では相当凄い方ですよね。っていうか、じんぼさんの家庭環境、凄いですね。かなりのお金持ちでしょ?
じんぼ いやいや、全然そんなことないんですよ。そう思われがちなんですけど中流家庭って感じですよ。
深田 でもインターナショナルスクール通ってたんですもんね?
じんぼ インター通ってる人間がみんな金持ちなわけでもイケてるわけでもないですよ(笑)家から近かったっていうのがインターに通わされた1番大きな理由ですから。
深田 東京のインターナショナルスクールですよね?のちの有名人とかいました?
じんぼ 宇多田ヒカルさんと関根麻里さんは同じ幼稚園でしたよ。うちの兄貴は宇多田ヒカルさんと同い年で、当時、ラブレターみたいなの貰ったらしいですから。
深田 マジですか!?それ超お宝じゃないですか!
じんぼ そうですよね(笑)宇多田ヒカルさんがデビューしたときに、兄貴が「俺、今でも手紙持ってるぞ!」って言ってたんですけど、今も持ってるのかどうかは知らないですね。
深田 当然、じんぼさんは英語ペラペラなんですよね?
じんぼ そうですね。ナレーション以外でも英語が話せるおかげで色々なお仕事をもらってきたところはあるので、英語が話せるというのは仕事においてめちゃくちゃでかいですね。
深田 やっぱりそうなんですね~。世のお母さん達は子供に英語をしっかり習わせてあげた方がいいですね(笑)