名前てれびのスキマ 戸部田誠
てれびのすきま とべたまこと
出身地福岡県生まれ(静岡県育ち)
生年月日1978年3月23日
これまでのお仕事【書籍】
‐ タモリ学
‐ 笑福亭鶴瓶論
‐ 1989年のテレビっ子
など

Q:一緒に仕事をして1番衝撃を受けた人は

笑福亭鶴瓶さん

Q:まだ出来ていないけどいつか仕事をしてみたい人は

加藤茶さん

Q:今まで自分がした仕事でベストだと思うものは

『1989年のテレビっ子』

Q:仕事の関係者や世間のみなさんにアピールしたいことは

割とお笑いやバラエティが専門と思われがちですが、ドラマやドキュメンタリーもよく見ます。あと、テレビ関係以外のものも書きたい気持ちもあります。


深田  『笑福亭鶴瓶論』という本を出されていますけど、その時に鶴瓶さんとお仕事されたんですか?

戸部田 その本は鶴瓶さん本人への取材はせず、鶴瓶さんにまつわるエピソードをもとにその人生哲学を紐解くという内容だったので、本を書く時はお会いしなかったんですよ。ただ、その本を出した後に、ある日、電話に留守電が入っていて、聞くと「笑福亭鶴瓶です」って。あの声で。それで慌てて折り返したら「これからきらきらアフロでこの本のことしゃべるから」というのをわざわざ伝えるために電話してくださったみたいで。それを聞いて「今から収録に行かせていただきます」と言ってそのまま『きらきらアフロ』の収録に行かせてもらって挨拶させてもらいました。

深田  それ凄いエピソードですね!鶴瓶さんから電話かかってくるってビックリしたでしょ?

戸部田 そうですね(笑)。知らない番号からの電話で留守電が入っていて、それが鶴瓶さんからだったので、それは焦りますよね(笑)。

深田  鶴瓶さん以外にもこれまで色々な芸能人を取材されてきていますよね?

戸部田 そうですね。大御所の芸人さんでいうと、とんねるずさん、爆笑問題さん、ナインティナインさんなどを取材させていただきました。

深田  それ震えるな~。僕、この作家名鑑の取材で秋元康さんを取材させてもらった時、取材前の緊張がやばかったですもん(笑)。

戸部田 分かります(笑)。でも、そういう取材で相手の態度が横柄とかで嫌な思いをしたことはないですけどね。みなさん真摯に答えていただけるので。自分的に話を引き出せなくて焦ることはありますけど(笑)。

深田  でも戸部田さんはそういう仕事のオファーが来るっていうすごいポジションにいますよね~。そんな中で「いつか仕事をしてみたい」のが加藤茶さんというのは?

戸部田 加藤茶さんは本を1冊も出されていないんですよ。

深田  あ、そうなんですか!?

戸部田 ご本人的にどういった思いがあるのかは分からないんですけど。

深田  さんまさんは活字になると伝わり方が変わるから滅多に雑誌のインタビューとかは受けないって言いますよね?それもご本人の口から聞いたことはなくて噂レベルですけど。

戸部田 はい、芸能人の方でそういう方は多いので加藤茶さんもそうなのかもしれないですけど。でも、普通に考えて加藤茶さんの経験や考えが活字として残っていないのは文化的損失だと思うんですよね。志村けんさんも本は出されていますし、実はさんまさんに関する本もあって。エムカクさんという方が水道橋博士の『メルマ旬報』で連載をされているんですけど、その連載をまとめた『明石家さんまヒストリー』という本を出しているんですよ。さんまさんご本人に取材した本ではないんですけど。だからまだ1冊も出されていない加藤茶さんの本を書かせていただけないかなという思いがあるんですよね。

深田  僕は戸部田さんが日本テレビについて細かく調べて書かれた『全部やれ』という本がとても面白かったんですけど、戸部田さんが書きたいのはああいうものですか?

戸部田 そうですね。ノンフィクションを物語にした内容を書いていきたいと思っています。あくまで僕は評論家ではないので、分析とか評論ではなく、事実に物語性をつけて書きたいというか。

深田 僕個人的には放送作家の渡辺真也さんについて生い立ちから調べて書いてもらいたいんですよね。誰も書く人がいなければいつか僕が自分でやりたいなと思っているんですけど。ご出身の北海道に行ってご両親や友人の方に取材してどんな学生生活を送って、東京に来てからはどういう経緯で放送作家になったのか、とか。

戸部田 あ~、なるほど。そういったテレビのスタッフの方でいうと僕は星野淳一郎さんについて書きたいなと思ってます。

深田 あ~、『夢で逢えたら』とか『ダウンタウンのごっつええ感じ』をやられていた伝説のテレビマンですね。それも読みたいな~。ちなみにドラマもお好きとのことですけど、ドラマについてはあまり書かれていないですよね?僕も戸部田さんといえばバラエティのイメージが強かったんですよ。

戸部田 バラエティ以外は書きにくいんですよね。僕は評論とかは出来ないから、ドラマについて何か書こうと思ってもそんなに書けることがないんです(笑)。コラムはギリ書けるかなと思っているんですけど。単純にオファーが来ていないということもあるんですけど(笑)。でも、本当は何かしらの形でドラマやドキュメンタリーについても書いてみたいと思ってます。

深田  僕はツイッターとか戸部田さんが書いた記事や本を見て思っていたのは、決して評論や否定的な文章は書かないですよね?ライターさんってキャリアを重ねていくとつい芸人について評論とかしたくなっちゃうと思うんですけど、その線は超えないようにしてるのかなとか勝手に想像していたんですけど。

戸部田 ナンシー関さんみたいに芸能人や番組をくさしたりするのってセンスがいるじゃないですか?ユーモアやセンスもないのにただくさすって最悪ですからね。僕は自分が「テレビの前の視聴者である」という感覚は忘れてはいけないと思っていて、評論家ではないと思ってますから。