名前 | てれびのスキマ 戸部田誠 てれびのすきま とべたまこと |
出身地 | 福岡県生まれ(静岡県育ち) |
生年月日 | 1978年3月23日 |
これまでのお仕事 | 【書籍】 ‐ タモリ学 ‐ 笑福亭鶴瓶論 ‐ 1989年のテレビっ子 など |
アンケートへの回答をもとにインタビュー取材
Q:今の仕事に就いたきっかけは?
ブログ「てれびのスキマ」がきっかけにポツポツと仕事をいただけるようになり、水道橋博士さんから「メルマ旬報」の立ち上げメンバーとして声をかけてもらったことで本格的にライターの活動を始めました。
Q:人生で1番好きだったテレビ番組は?
内村プロデュース
Q:テレビ史上、最高の番組だと思うのは?
アメリカ横断ウルトラクイズ
Q:今後、やってみたい仕事は?
テレビ雑誌を作ってみたいです。
深田 この記事を載せるのが「日本放送作家名鑑」というサイトなんですけど、放送作家以外にも色々な人の話が聞きたくなってサイト内に別ページを作りまして、今回がその第1弾の記事です(笑)。よろしくお願いします。
戸部田 このサイトは凄くいいなと思って見せさていただいていたんですけど、僕なんかで大丈夫ですか?(笑)
深田 前々から気になる存在だったので1度お話を聞いてみたいと思っていたので、念願叶ってという感じです(笑)。今後はテレビに関わる人、ディレクターさんとかナレーターさんとか、音効さん、美術さん、カメラマンさんなどにも話を聞いてみたいなと思って。あとはテレビ周りだけじゃなく、YouTube周りの人でも話を聞きたい方にどんどんアプローチしていこうかと思ってまして。ちなみに名前の呼び方はスキマさんか戸部田さん、どちらがいいんですか?
戸部田 呼びやすい方で大丈夫です(笑)。
深田 では戸部田さんでいかせていただきますね(笑)。戸部田さんはテレビに関するコラムを書かれていたり、書籍を出版されたりするテレビライターとして活動されていますけど、今の仕事を始める経緯を聞かせてもらってもいいですか?
戸部田 僕は静岡出身なんですけど大学を卒業して静岡の郵便局に就職したんですね。大学は東京だったんですけど。就職したのが2001年なんですけど、2005年に郵便局の仕事の傍らでテレビについて書くブログを始めたんですよ。
深田 ブログにはどんなことを書いていたんですか?
戸部田 最初はテレビ番組の書き起こしですね。タモリさんのまとめとかも書いていましたけど。学生時代から「テレビ雑誌を作りたい」という思いがあったのでその手始めにという感じでブログを書き始めました。
深田 そのブログが徐々に人気が出始めたんですか?
戸部田 そうですね。ハテナブログでやっていたんですけど、たくさんの方にブックマークをしてもらえるようになりまして。当時はテレビ番組の書き起こしをしたブログがあまりなかったので目新しかったんだと思います。
深田 それで水道橋博士からオファーが来たと?
戸部田 はい、それをきっかけにプロのライターとして認知していただけるようになったと思います。その後もしばらくは郵便局の仕事は続けていたんですけど。
深田 完全にライターに移行するきっかけはあったんですか
戸部田 僕が初めて出した書籍が『タモリ学』という本なんですけど、平日は郵便局の仕事で執筆の時間がとれないので土日を使って作業していたんですね。だから執筆が思うように進まなくて。その執筆をしているタイミングで樋口毅宏さんという方が『タモリ論』という本を出されてそれがヒットしたんです。内容が僕の書いているのに近かったのもあって焦りが出てきて「これはライター専業でやらないとスピード的にもクオリティ的にもヤバいぞ」と思って、郵便局の仕事を辞めてライターに専念することにしたんです。
深田 そのタイミングで上京したんですか?
戸部田 いえ、ライター専業になってからもしばらくは静岡でやっていました。当時は取材とかがあまりなかったので東京にいなくても仕事は成立していたので。
深田 上京したのはいつなんですか?
戸部田 2015年ですね。元々、コミュニケーションに苦手意識があって取材ものの仕事は断っていたんですけど、ある時、星野源さんを取材して記事にしてくださいという仕事のオファーがきまして。星野源さんのことは大好きだったのでこれはさすがにやりたいなと思ってお受けしたんです。それでいざ取材させてもらったらすごく楽しくて。それまでも東京に行きたいという思いは心の隅に持ちながらも踏み切れずにいたんですけど、星野源さんの取材をきっかけに取材の仕事も楽しくできそうだなと思ったのと、東京でいい物件が見つかったというのもあって上京することにしました。
深田 星野源さんが上京のきっかけってなんかカッコいいですね(笑)。そう考えると拠点を東京にしたのはけっこう最近なんですね。というかコミュニケーション苦手なんですか?僕の中では勝手にライターさんって社交的な方が多いのかと思っていたんですけど。
戸部田 ライターはコミュニケーションが苦手な人の方が多いと思いますよ(笑)。
深田 へぇ~、そうなんですね。では学生時代にどんな子どもだったかっていうのをお聞きしていいですか?
戸部田 クラスの端っこにいたタイプですね。内向的で外でも遊ばないし、友だちもそんなにいないし、学校から帰ったらずっとテレビを見ている子どもでした。
深田 テレビを好きになったきっかけはあるんですか?
戸部田 これというきっかけはないんですよね。子どもの頃から気づいたら好きでした。バラエティ専門に思われがちなんですけど、子どもの頃からドラマやドキュメンタリーも好きでよく見ていました。
深田 生粋のテレビっ子なんですね。ライターになる予兆というか、そういう源流はご自身ではどこにあると思います?
戸部田 高校の頃に格闘技にどっぷりハマったんです。南原さんがやられていた『リングの魂』という番組をきっかけにUFCを知って、そこからパンクラスが好きになって。アンケートの「人生で1番好きだったテレビ番組は?」で『内P』と書きましたけど『リングの魂』とどっちを書こうか迷いましたから。大学時代は格闘技のビデオをレンタルして見まくっていたんですけど、その流れで格闘技雑誌の記者になりたいと思うようになったんです。ただ、出版社に受かるのは無理そうだなと思っていたので現実的には考えていなかったんですけど。その頃に「いつかテレビ雑誌を作りたい」という思いも生まれていたと思います。そんな思いを持ちつつ郵便局に就職した感じですね。
深田 テレビ雑誌を作りたいというのは具体的にはどういう思いなんですか?
戸部田 アイドル雑誌とか芸人雑誌とかはあるのにテレビ雑誌って存在しないじゃないですか?クイックジャパンでテレビ特集はやったりしていますけどテレビ雑誌というものはないんですよね。だから週刊プロレスのテレビ版を作りたいんですよ。
深田 あ~、確かに言われてみればテレビジョンとかはあるけど、テレビ雑誌ってないですね。
戸部田 そうなんですよ。その雑誌を通して世の中の人たちに面白い番組や、優秀なディレクターや放送作家といった裏方スタッフを知ってもらえたら嬉しいなと思うんですよね。クイックジャパンのテレビ特集が毎月出来たら最高だなという感じですかね。