

名前 | 細川 拓朗 ほそかわ たくろう |
出身地 | 山形県酒田市 |
生年月日 | 1993年7月7日 |
主な担当番組 | – 動物ピース!! – ザ・ベストワン – お笑いの日 など |
Q:仕事を始めてから1番衝撃を受けた放送作家は?
■大平尚志さん
“芸人ファースト”という素敵お笑いノウハウの持ち主!
なのに、お笑い以外のジャンルもこなせるオールラウンダー。
■桝本壮志さん
いくら放送作家として活躍しても、新しい挑戦をやめないモンスター。
引き出しが無限にありすぎて、ただただ圧倒される!
Q:自分がディレクターだったら放送作家は誰を呼ぶ?
■オークラさん
■内村宏幸さん
僕の中での「コント作家レジェンド」!
様々なパターンのコントを生み出してきたお二人。
その技を少しでも盗みたいです!
Q:仕事を始めてから1番衝撃を受けたディレクターは?
■藪木健太郎さん
芸人さんが輝く器を作るエキスパート!
ネタ見せの際、お笑いの構造を理解し、最良の改善策を言語化する力が凄すぎます。
深田 大平さんの名前が出てきましたが、お世話になってるんですか?
細川 そうですね、一緒に番組をやった回数が1番多いですし、イズムを沢山勉強させていただいています。大平さんは「爆笑レッドカーペット」や「爆笑レッドシアター」「ENGEIグランドスラム」などのお笑い番組を藪木健太郎さんと一緒にやられてきた方なので、ネタ番組やコント番組作りの様々なノウハウを持っています。特にアンケートにも書いた「芸人ファースト」のイズムを学んでます。
深田 どういうところですか?
細川 「芸人さんに気持ちよく番組出演して頂こう」という精神ですね。例えば、芸人さんが番組用のネタを作らなければならない場合、打ち合わせで「なんか面白いネタないですか?」と芸人さんに投げて進めるパターンもあると思うんですけど、藪木さんと大平さんチームは制作スタッフ側で複数のアイデアを持っていきます。芸人さんとの打ち合わせで上がったアイデアも、一度制作スタッフが引き取って台本を作り「これに手を加えていただいけますか?」と芸人さんに渡します。出来るだけ芸人さんにストレスや負担をかけないようにやられるんですよね。他にも「ネタは芸人さんのアイデンティティだから乱暴に扱わない」など、「芸人ファースト」から生まれる細かい配慮を大事にしています。
深田 なるほど~。では、桝本さんについては?
細川 桝本さんとは定期的にやっている企画会議でずっとご一緒させていただいているんですが、まずは放送作家としての引き出しが無限にあります。ディレクターやプロデューサーから発注が来た時のアイデアの引き出しとそれを出すスピードの早さに圧倒されます。まず、熟考する沈黙が生まれません。そのうえ、テレビ以外にも色々な仕事をされていて、最近は小説を出されたり、YouTubeも始められたりしていて、バイタリティーもとてつもないですよね。「若手の僕がもっと頑張らなくてどうする!」とハッとします。
深田 ちなみに桝本さんのYouTubeは僕も関わらせていただいています(笑)広島県出身で高校野球をやっていたっていう共通点がありまして、お世話になっている先輩なのでお手伝いさせていただいています。桝本さんは大のカープファンで自分でコレクションしているカープグッズを紹介しながらカープについて話すっていう内容なんですけど。(『別館 鯉のはなシアター』で検索を!!!)まあ、僕は小さい頃から巨人ファンなんですけどね(笑)オークラさん、内村さんはお仕事はしたことあるんですか?
細川 オークラさんとはネタ番組の特番で1度だけお仕事させていただきました。憧れのコント作家さんなので、浮かれた気持ちを沈めるのに必死でしたね(笑)オークラさんはその番組の打ち合わせ中、突然資料の裏紙に手書きで何か書き始めたことがあって。数分後、出来上がったものは、あるブロックのネタの流れとセリフだったんです。その内容が「この短い時間でこれ考えたの!?」っていうクオリティで。それこそ衝撃を受けました。内村さんはお仕事させていただいたことがないんですけど、このお2人はあらゆるコントを書かれてきたレジェンドなので、僕の目標であり、憧れの人です。
深田 藪木さんについてはいかがでしょう?
細川 芸人さんのネタ見せで初めて藪木さんとご一緒させていただいた時「こんな一瞬でネタの構造を見抜いちゃうんだ!?」とびっくりした印象があります。瞬時に構造を見抜いて、追加すべきフリ、変えるべき言い回し、テレビ用の見せ方を淀みなく提案されるんですよ。、長年ネタ番組を担当されてきた方の力はえげつないと思いました。たぶん、一般の方って、ネタ番組は芸人さんをキャスティングしてネタやってもらえば誰でも作れるんじゃないかって思ってるじゃないですか?全くそんなことないんですよね。
深田 なんならテレビマンでもそう思ってる人もいると思いますよ。「ネタ番組って簡単でしょ?」って。
細川 僕が言うのは大変おこがましいんですが、ネタ番組こそ職人芸です。ネタ番組を立ち上げるとなったら、新たな要素を入れないと企画が通りずらい。でも、エッジをつけすぎて裏にいっちゃうと視聴者が求めていないものになってしまう。かといって表で勝負したら他のネタ番組と差別化出来ない。。ネタ番組を作るのって本当に難しいです。収録では“芸人さんが本気でネタに臨めるような環境作り”が大事になりますし、本当に職人芸です。
深田 僕も何度かネタ番組に関わったことありますけど、そうなんですよね。オリジナリティー出そうとするとつい裏にいっちゃうんですよね。そうすると視聴率がついてこなかったり。基本的には大多数の視聴者の方は芸人さんの十八番のネタが見たいですからね。難しいですよね。
細川 藪木さんがやられるネタ番組はセットも本当に緻密に作られてるんです。カット割りにもこだわりを持たれていますし。そういった話を聞けるたび「奥が深い」とワクワクしますね。今、知ったような口をしてしまいましたが、まだまだ聞けていないことが多いです(笑)
深田 噂で聞きましたが「ENGEIグランドスラム」のセットって、芸人さんからしたら「笑いが降ってくるように感じる」っていうぐらいよく出来てるんですってね。
細川 そういったセットであれば、自然と芸人さんはテンション上がりますよね。コロナ禍の「ザ・ベストワン」では観覧客をあまり入れられないため、客席がスカスカだったんですが、そのスペースにTシャツを着させた箱馬を置くことで、客席をパンパンに見せてました。芸人さんは満席に見える方がやりやすいですから。細部まで配慮が行き届いてます。藪木さん、大平さんには本当に勉強させていただいています。