名前酒井 義文
さかい よしふみ
出身地岡山県岡山市
生年月日 1974年10月7日
主な担当番組– しくじり先生
– 東北魂TV
– 有田Pおもてなす
など

Q:仕事を始めてから1番衝撃を受けた放送作家は?

・樅野太紀さん
 おもしろアイデアのスピードが超速。特にコント番組の時、圧倒される。
 かつ、お笑い以外の様々なジャンルの構成、企画力もすごいです!

Q:自分がディレクターだったら放送作家は誰を呼ぶ?

・平松政俊さん
 “遊び最優先”の作家ですが、仕事でスイッチが入るとすごい。

Q:仕事を始めてから1番衝撃を受けたディレクターは?

・藪木健太郎さん
 ネタ番組で、芸人さんからの信頼がハンパないです!
 芸人さんが気持ちよくネタをやれる環境を作るプロフェッショナル
 ネタ見せでの意見の伝え方は、藪木さんから学びました

・有川崇さん、原武範さん
 「笑う犬」からず〜っと現在もネタを撮り続けられていて
 “芸人さんとネタ作りの会話”ができるお方です。


 酒井さんはよく樅野さんとお仕事されている印象がありますが、「Mステ」で再会されてからよくお仕事されるようになったんですか?

 Mステの後、樅野さんにNHKの「七人のコント侍」というコント番組に入れていただいたのが大きなきっかけでして、そこから樅野さんがチーフ作家の番組「しくじり先生」や「いいとも」、「有田Pおもてなす」など、10番組くらい参加させてもらいました。本当に恩人です。

 どんなところに凄さを感じますか?

 アンケートにも書きましたけど、どんなジャンルの番組も出来て凄いなと思うんですけど、特にコント番組の時のアイデアを出すスピードが凄いですね。会話でやりとりしながらコントを作る時なんて独壇場ですよ!芸人レベルのつっこみがいないと、スピードが追いつかない!(笑)しかもフレーズのセンスも凄いし、設定案も面白いし。芸人時代から培われてきた引き出しがめちゃくちゃあるんだと思います。
   
 はい。

 あと、作家がテレビコントを書く時は、「コントの構造を明確にするように」と何度も教えてもらいました。これはどういうコントで、どこをおもしろがるのか構造がわかれば、芸人さんもネタで遊べて、本番でもっとおもしろくなるからと。作家が書く、ニュアンスだけの“これおもろいでっしゃろ台本”が一番ダメだと(笑)

 なるほど~。

 あとは面白いだけじゃなくて、危機管理能力みたいなのも凄いなと思いますね。「この笑いによって誰かを傷つけていないか?」という意識を持って、お笑いを考えられている印象がありますね。「人を傷つけるためにお笑いをやってるわけじゃないから」って、おっしゃっていました。

 樅野さんって、人への愛情が凄く強いですよね。

 そうですね。よく飲みに連れて行ってもらうんですけど、仕事の時も、飲みの時も「家族優先でいいからね」「家族ファーストで」ってよく言ってくれますね。僕の収入の面まで気にしてくださいますし、本当に優しいですね。

 すごいですね~。

 あ、あとは樅野さんって、手柄を1人占めしないですね。番組の企画を01から考えて、中身もほとんど樅野さんが作ったような番組でも、「みんなのおかげだわ。ありがとう」って言ってくれますから。

 いい話、めちゃくちゃ出てきますね!(笑)

 まだまだありますよ(笑)ホント恩返ししないと人生終われないですよ!

 藪木さんとは「レッドカーペット」や「レッドシアター」でお仕事されてましたよね?

 はい。テレビ番組でのコントや芸人さんとの向き合い方は、藪木さんから学んだ部分が大きいですね。

 僕もお仕事させてもらったことはないですけど、噂で「藪木さんは芸人さんのやりやすい環境を作るプロだ」というのはよく聞きます。

 そうですね。芸人さんへのリスペクトが強い方なので、会議の時から「芸人さん」と言いますし、芸人さんを雑に扱うような発言は絶対にしないですね。会議で「あいつにはアレやらせとけばいいんじゃない?」みたいな言い方をする人もいますけど、藪木さんは絶対にそんなところは無いですからね。芸人さんとの打ち合わせでも、ネタに対して「面白くない」とか「たるい」みたいな言い方はしないんですよ。「ここもったいないですよね」とか「おもしろさが伝わりづらいかもしれないですね」という“おもしろい前提”の言い方をされるんです。

 あ~、なるほど。

 もちろん、テレビでネタを披露してもらううえで、芸人さんのネタを変えることはありますけど、芸人さんが嫌な直し方はしていないと思いますね。芸人さんが納得したうえでネタを変えていると思います。あと「オーディション」という言い方をしないですね。藪木さんは「ネタ見せ」という言葉を使うんですけど、芸人さんのネタを審査しているという意識じゃなく、一緒にネタを作り上げている感じがします。そういう姿を隣の席で見させていただいて、学ばせていただきました。

 それはいい経験ですね。

 だから、放送文化基金賞を獲った「~両親ラブストーリー~オヤコイ」という番組は、2大恩人の藪木さんと樅野さんがやられた番組で、僕も参加させていただいたので、すごい番組でしたね。