
Q:今まで自分が通した中でベストな企画は?
特にないですし、採用してもらって自分の手から離れた時点で
それはもう、演出やディレクターのものであるとも思います。
Q:ディレクターやプロデューサーにアピールしたいことは?
アピールというよりエピソードですけど、
マキシマム ザ ホルモンが好きだと言い続けていたら
シオプロの塩谷さんからマキシマム ザ ホルモンがらみの
お仕事に誘ってもらいました。
深田 僕ごときが失礼ですが、このアンケートの答えは「興津さんらしい」と思ってしまいました。もちろん、デリケートな質問なので答えにくいアンケートだというのも重々承知してますが。
興津 僕も若い頃は自分が発案した企画を「自分の手柄と思ってもらいたい」という気持ちは強かったですけど、今はあまりそういう気持ちもなくて。自分から言わずとも他の人が「あれは興津の企画らしいよ」って、言ってくれたなら嬉しいな、ぐらいで。
深田 放送作家としては、テレビ番組はディレクターのものという意識があるから「自分の作品と言えるものがない」というコンプレックスを持っている方も多いですけど、興津さんはそういうの無いですか?
興津 無いですね~。番組はディレクターのものだとは、まさにその通りだと思いますし、放送作家の役割っていうのはディレクターのやりたいことを具現化するためのサポートだと思っていますので。マジシャンにマジックのネタだけ提供してるマジック作家っているじゃないですか?放送作家ってあれでいいと思うんですよね。パフォーマンスを披露して喝采を浴びるのは、演出であり、ディレクターでいいんですよ。
深田 あー、なるほど。
興津 あと放送作家って、自分の企画案とかネタ案が通っていない時期もギャラ貰ってるじゃないですか?僕も「やばい…この番組で2か月くらい企画通ってないな」っていう時期もよくありますけど、その間もお金貰ってますからね。そこを忘れて、俺が俺がと主張してはいけないなと思います。
今から10年ぐらい前の話ですが、早稲田大学で行われた大御所作家さんが出演されるイベントに参加しました。その時、興津さんも一番若手の作家として出演されていました。放送作家志望だった僕は、イベント終了後に出演者の出待ちを行い、ペラ1の企画書10枚ほど大御所作家に渡しました。
その企画書は、大御所作家から興津さんに渡され、大御所作家は無言で立ち去って行きました。アプローチはダメだったか・・・と諦めていましたが・・・。翌日、興津からメールが届き、僕が出した企画書は丁寧に添削されアドバイスもいただきました。
その後、運良く作家になり10年ほど活動し現在は転職しましたが、興津さんの親切な対応に今でも感謝しております。作家として10年ほど、たくさんの作家さんを見てきました。その中でも僕は、興津さんは作家としても人間としても尊敬に値する人だと思っています。
今後も興津さんが担当する番組、楽しみにしています。
下ネタ番組は僕も参加させてくださいw