名前町田 裕章
まちだ ひろあき
出身地埼玉県
生年月日 1974年7月25日
主な担当番組 – ロンドンハーツ 
– アメトーーク 
– VS嵐
など

Q:今後の放送作家としての展望や人生の目標は?

企画単位でフリーランスが集散離合する番組作りをしてみたい。

Q:今後、関わってみたい番組は?

ドラえもんの脚本、歴史関連の番組

Q:放送作家になってから1番嬉しかったことは?

藤子プロと仕事が出来たこと。


 「集散離合(しゅうさんりごう)」って、ぼくバカなんで初めて聞いた言葉なんですけど(笑)
   
 まあ、離合集散でもいいんだけど、1つのプロジェクトごとに集まったり離れたりすることで、企画ありきで、個人のプロデューサーが予算を請け負って、全員フリーのスタッフを集めて、働きに応じたギャラを分配して。という将来的な働き方の話。個人の展望は特に無いので働き方の願望。
   
 大きな話ですね(笑)

 前に、入社2年目の局員と番組を作ったんだけど、彼女がさ、たまたま街で見かけたイラストレーターか何かの人を、一目惚れしたとかで番組のデザイナーとして入れたのね。そういう感覚って凄く良いな〜と思って。要は、その班お抱えのスタッフと当たり前にやるんじゃなく、その番組のテイストに合った人を、外部から連れて来るって。

 へぇ~、面白いですね。

 もちろん人の繋がりも大切だし、勝手知ったる人達とやった方が話も早い。けど一方で、馴れ合いの関係になったり、タコツボ化する可能性もあるじゃん。雇用の流動性がない業界ってヤバいから、もっと外からどんどん才能が入ってくる環境になればいいなと。
 
 なるほど~。

 あとは、ギャラの在り方も本当は考えた方がよくて。この業界って我々も演者さんも、基本的にはキャリアをベースにギャラが決まってると思うんだけど、本当は、その回その回の仕事に応じたギャラでいいんじゃないかと。

 はい。

 今後、仕事はより細分化、ボーダーレス化していくと思うから、その仕事、仕事に相応のギャラを決めて、チームのみんなが納得してやっていくのが理想じゃない?そうすると将来的には、年齢キャリアとか関係なく、好きなことや得意なことでみんなが食えていけるんじゃないかなと。で、発注や受注はクラウドソーシング的なサイトでしていくと。だから僕は、この深田の「放送作家名鑑」はいいなと思ってて、クラウドファンディングで支援もしたんだよね。これ、将来そういうプラットフォームになれる可能性あるんじゃない?

 そうですね。そんな大それたことは考えてなかったですけど、イメージはそんな感じです(笑)

 放送作家だけじゃなくて「業界人名鑑」でもいいんじゃないの?ディレクターさん、ナレーターさん、音効さんとかもいて。将来ここで個人レベルでマッチングもできるようになる、みたいな。
   
 あー、でもそれはそうしようとしてますよ。取材はまだ放送作家以外は出来てないですけど、ページ自体は「ディレクター名鑑」とか「ナレーター名鑑」とか作ってますから。

 遠くない将来には、テレビ業界だって、個人レベルのマッチングが主流になっていくと思うんだよね。で、どうやって、その仕事相手を選ぶかと言うと、「フリーランスは “専門性”か“人間性”を売るしかない」と思ってて。

 ほぉ。また名言っぽいの来ましたね(笑)

 まだ何者でもない時って“専門性”を売るしかないでしょ?、作家だったら企画書書きが上手いとか、何かに詳しいとかさ。そこから徐々に人と信頼を築いて“人間性”を売っていくようになる。インターネットがなかった時代は、その2つを売るのも買うのも、誰かを介してしか出来なかったわけじゃない?けど、ネットで、そういう“人間性”も“専門性”も可視化できるし、仕事のやり取りが直接できるようになっちゃったんだよね。Uberとかそうだよね。評判のいい運転手さんは評価が高いみたいな。ゆくゆくはそうなるとは思うけど、今はまだそういう場がないからさ、この「放送作家名鑑」でもいいし、そういうの誰か作ったらいいよね。

 なるほど~。

 でも僕も、ほんの数年前まではSNSとか、かなり否定的だったのね。なんで自分のパーソナルを晒さなきゃならないの?って(笑)

 それはぼくもです(笑)

 最初は、SNS使ってる人って怪しいなって思ってなかった?

 はいはい、分かります。

 けど、肌感覚的には5年くらい前かな、検索した時にネットに何の情報も出てこない人の方が逆に怪しいぞっていう空気感に徐々に変わってきてるなと感じて。

 確かに。

 自分は今でもその習慣はないけど、若い人って、名刺交換したら、デフォルト検索するだろうなって。これは時代の変化だから受け入れるしかないなと、苦手だけどSNS使おうと思ったのね。ネット空間に自分の情報をあえて載せようと思って。

 これは面白い話ですね。

 でも、この「放送作家名鑑」の取材は深田じゃなかったら断ってるな。だって胡散臭いじゃん(笑)知らない人から取材申し込まれてたら絶対に受けてないと思う。深田との信頼関係があるから受けてる。深田の人間性も知ってるし。

 ありがとうございます(笑)

 何でも新しいものって最初は胡散臭いものとして捉えられるから、だから最初は信頼関係で数を増やしていくしかないよね。
  
 そうですね。大御所作家の方も何人か取材受けてくれるって言ってくださってますし、数が増えてきたら、他の放送作家の方も、取材受けやすくなるかなと思ってるんですけど。やっぱり今はまだ嫌がる人もいますから。