名前 | 藤原 ちぼり ふじわら ちぼり |
出身地 | 岡山県岡山市 |
生年月日 | 1979年6月17日 |
主な担当番組 | – サラリーマンNEO – となりのシムラ – 笑アニさまがやってくる など |
Q:仕事を始めてから1番衝撃を受けた放送作家は?
「内村宏幸さん」
ずっと最前線でコントの台本を書き続けていられるのは
本当にすごいことだと思います。
Q:自分がディレクターだったら放送作家は誰を呼ぶ?
「デーブ八坂さん」
とにかく全力で付き合ってくれる。
深田 藤原さんの師匠的な存在でもある内村さんについて聞きたいんですけど。ぼくはお仕事したことないんですけど、どんな方ですか?
藤原 どんな人かというと、とにかく「優しい人」ですね。ぼくは怒られた記憶が1回もないですし。
深田 あ~、やっぱり。内村光良さんも相当優しい方と聞きますけど、血筋なんですかね。噂に聞きますけど、今でもコント案の宿題出されてるんでしょ?
藤原 そうですね。僕が一緒の番組をやらせてもらってた時は宿題も出しますし、ガンガンコント台本も書かれてました。おそらくそれは変わってないと思います。
深田 すごいな~。あれだけ実績があって、今57歳ですよね。なかなか出来ないことですよね。内村さんが考えるコントの特徴とかあります?
藤原 特徴か~。ぼくが言うのも恐縮ですけど、内村さんの考えるコントはキャラクターが立っているなと思いますね。それでいて、なんでもない日常の一部を切り取って笑いにすることにも長けてらっしゃるし。
深田 常に「これコントに出来ないかな?」って考えてるんでしょうね。
藤原 そうだと思いますよ。カフェとかファミレスで隣の人の会話聞いて、「これコントに出来るな」とか考えてると思いますよ。1人で1日中カフェに居られるタイプの方だと思います。いや、ほんとのところは知らないですけど(笑)
深田 教わったことはたくさんあると思いますけど、印象に残ってることとかあります?
藤原 「日常であった嫌なことをコントだと思うようにする」とおっしゃっていたのは印象に残ってます。「嫌なことをネタに出来て、憂さ晴らしできるのはコント作家の特権だ」って。
深田 放送作家全般が割とそういう意識はあるかと思いますけど、特にコント作家の方はその意識が強いのかもしれないですね。嫌なこともプラスに転換できるってのはこの仕事のいいとこですよね。
藤原 内村さんは本当にコントがお好きなんだなって思いますね。本当に尊敬できる方です。
深田 いい話だ(笑)あとはデーブ八坂さんとはどこで仕事されたんですか?
藤原 テレ東で「ハレバレとんねるず」っていう、とんねるずさんの特番があったんですけど、そこでご一緒しました。
深田 伊藤Pがやられてたやつですよね?
藤原 そうですね。素人の方がミニゲームに挑戦する番組だったんですけど、若手作家の僕らは、ゲーム案出して、シミュレーションして、の繰り返しだったんです。ゲーム案のアイデアもですけど、そのシミュレーションでの八坂さんの姿勢に感動しちゃって。
深田 ほぉ。
藤原 自分がゲームをやる時はもちろん頑張るし、他の人がやる時も、とにかく誰よりも声出して盛り上げるんですよ。僕がやる時も、その声にどれだけ救われたことか。やっぱりシミュレーションの雰囲気も良くなるんですよね。それで「もっとこうしたら?」とか色々言い易い空気も出来るし。あれはほんと勉強になりました。
深田 年齢は藤原さんの方が上ですよね?
藤原 そうですね。年齢はぼくの方が上ですけど、放送作家としては八坂さんの方がかなり先輩なんですよ。でも、後輩に偉そうにするところが全くない人ですよね。ハレバレとんねるずで収録現場に行った時も、コンビニ行ったついでにぼくら後輩の分も飲み物買ってきてくれたりしたんですよ。そういうところも感動しちゃいました(笑)ああいう姿勢は見習わないとなって思いましたね。
深田 八坂さんっぽいエピソードですね(笑)
藤原 元々、八坂さんが書かれていたブログを見ていて、「こんなに努力する人がいるんだ~」って思ってたんですけど、実際にお会いして納得しました。
深田 さすが八坂さんは放送作家名鑑の登場率が高いな~(笑)あと、他に話しておきたい方とかいないですか?こういう機会にしか感謝の表現できなかったりするじゃないですか?ぼくが言うのもなんですけど(笑)
藤原 それで言うと、ぼくを放送作家にしてくれたのは「サラリーマンNEO」の吉田照幸さんですから、吉田さんへの感謝の思いはかなりありますよね。だって普通、テレビ局に送られてきた素人のコント台本とか、見ないと思うんですよ。
深田 何が入ってるか分かりませんしね。
藤原 それを見て連絡をいただけたっていうのが、ぼくの人生最大の奇跡でしたね。ぼくにとっての「3大恩人」は吉田照幸さん、内村宏幸さん、サンドウィッチマンさんですから。
深田 でも、確かにコント台本送りつけるって、なかなか思い切った行動ですよね。
藤原 今思い出したんですけど、当時、「放送作家の夢通帳」ってのを作ってたんですよ。
深田 なんですか、それ?
藤原 放送作家になるための努力を金額に換算して、通帳に記入していたんです。例えば、「今日はコントを書いた。500円」「企画書を書いた。1000円」とか。これがいくら貯まったら放送作家になれるのか?実験みたいな感じでつけてたんです。それもあって、思い切って「サラリーマンNEO」にコント台本送ったんですよ。コント台本書いたときより、コント台本をテレビ局に送ったときの方が、通帳に貯まる努力の額が高いので。でも、全部ぼくのさじ加減で金額決めてるんですけどね(笑)
深田 おかしなことやってたんですね(笑)
藤原 そうですよね(笑)わりと早めに放送作家になれたから、そんなに通帳の額は貯まらずに放送作家になれたんですけどね(笑)
▼藤原さんがつけていた実際の「放送作家の夢手帳」